第6章 ビリジアン withあにゃ
「いつものおーちゃんも、あの店でのおーちゃんも…俺を酷く抱いたおーちゃんも…全部…」
「意味…わからねーよ…」
「ごめんねっ…俺も、よくわからないけど…」
ふふっと、笑った。
「馬鹿だからうまく説明できないけど…大丈夫だよ…?俺…」
あったかい…
「わかんねー…」
あったかくてもう、わかんねーよ…
「どこにもいかないから…俺…」
ねみーから、もう…わかんねー…
「勝手にしろ…」
俺だったら、ずーっとおーちゃんの傍に居られるよ…
だから、安心して…?
俺に、見せていいからね…
好きだよ…おーちゃん…
「うるせー…ばーか…」
呟いて目が覚めた。
「あれ…?」
寝室のベッドの上、一人で寝てた。
「…夢…」
だったのか…?あれは…
真っ暗で、今が何時かもよくわからない。
スマホに手を伸ばそうとして、いつもの場所にないのに気づいた。
「どこやったっけ…」
ベッドから降りようとしたら、寝室のドアが開いた。
「あ…」
雅紀が、そーっと部屋に入ってくるとこだった。
上にシャツだけ羽織ってる。
…やっぱ、夢じゃなかったか…
「ごめん。起こしちゃった?」
「いや…今、起きた」
「そっか…」
にっこり笑って、ベッドまで歩いてきた。