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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第6章 ビリジアン withあにゃ


side O


イライラする。


海に行きたい
釣りに行きたい


あの目が、俺を見る。
それだけでイライラする。


何も考えたくない
俺が誰かなんて思い出したくない


絶対に他のメンバーに知られたくないから、酷く抱いたのに。

なんだよその顔。

怯えを丸出しにして…
それでも俺のこと見たくて堪らなくて目を逸らさない。

その目は…きらきら光って…
ちっとも汚れてない。



釣りに行きたい
何も考えず、波の上で目を閉じたい



俺は…誰…?




「大野。病院行って来い」
「…え?」
「いつものやつだ。絶対いけよ?」

チーフがわざわざ俺を楽屋の外に呼び出したと思ったら、直々に検査にいけと来た。

「ちゃんとゴム着けてるよ…?」
「信用できるか。おまえ、乱交の前科あるんだから」
「へへ…」

まだジュニアだった頃の話、まだ覚えてるんだもん…

「ったく…笑ってごまかしてんじゃないよ。とにかく。ちゃんと行ってこい。いいな?」
「はあい…」

性病検査、行って来いだって。

他のメンバーにも言ってるのかな。
こんなこと。
俺だけなのかは知らないけど…

とにかく毎年行かされてる。

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