第1章 バニラ
「いい顔…」
にやりと笑うと、身体に衝撃が走った。
「ふ…全部入った…智…」
お腹の中までいっぱいニノが詰まった気がした。
「熱い…」
少し眉間にシワを寄せながら、ニノがまた頬にキスしてくれた。
「気持ちいい…智の中…」
「あ…ニノぉ…」
ニノが気持ちよくなってるのが、凄い嬉しい。
嬉しくて嬉しくて…
ケツは痛いのに、脳みそが喜んでて。
身体の内側から、快感と愛おしさが湧き出してくる。
「ニノじゃないよ…和也、でしょ…?」
囁くように言われて、また身体が熱くなる。
「かず、なりぃ…」
すごく、愛おしい。
「智…」
和也が名前を呼んでくれるだけで、身体に電流みたいに快感が走る。
「うっ…わ…感じすぎ、智…」
「だって…嬉しい…」
「ふ…」
すごく優しい顔で、和也は俺のことぎゅっと抱きしめてくれた。
「俺も嬉しいよ…智…」
嬉しくって、ぶるぶるって身体が震える。
「も、我慢できないや…動くからね?」
和也がそっと身体を起こした。
そのままソファの座面に手を付く。
「好きだよ。智…」
和也の低くて艶のある声が、鼓膜から頭の中に響いた。
ああ…もう、蕩けそうだ…
俺もすき
和也がすきだよ…