第6章 ビリジアン withあにゃ
いつしか、その頭を強く引き寄せて。
自分から舌を絡めていた。
もっとおーちゃんを味わいたくて、舌を押し出し、おーちゃんの中へ入ろうとすると、あっさりと侵入を許してくれて。
その甘い唾液を貪るように、口の中を舐めしゃぶる。
「んっ…ふ…」
合わせた唇から漏れる、くぐもった声すらも、甘さを含んでる。
それまでは激しく俺を蹂躙しようとしていたのに、今度は俺に流されるように、俺の舌を受け入れていて。
もっともっと深く交わりたくて。
更に奥へと舌を伸ばした。
「んっ…くる、しっ…」
途端、おーちゃんの腕が強く俺の肩を押して。
慌てて体を離す。
「あっ、ご、ごめんっ…」
目を開くと、今まで触れていた唇は、互いの唾液で濡れていて。
その端から、たらりと雫が落ちた。
それが、ヒドくエロティックで。
思わず、生唾を呑み込んだ。
「ふっ…ずいぶん積極的じゃん」
手の甲でそれを乱暴に拭き取りながら、おーちゃんが嗤う。
ヒドく妖艶に
「そんなに、よかった?」
「う、ん…こんなキス、したことない…」
熱病に浮かされたような頭は、考える間もなく、正直な気持ちを彼に伝えた。
「ふっ…か~わいいの」
おーちゃんはそう言って、俺に右手を差し出した。