第6章 ビリジアン withあにゃ
「おー…ちゃ…」
怯えたまま、なんとか発した声は震えてた。
「相葉ちゃん…」
同じように震える頬を手で包み込んで、次の言葉を待った。
「どう…して…?俺、わかんない…」
「なにが?」
「…どっちのおーちゃんが、おーちゃんなの…?」
「何、言ってんの…」
笑いながら顔を近づけた。
「相葉ちゃんの見てる俺が、俺だよ?」
「ちがう…ちがうもん…」
「なんで…?ほら、俺だよ?」
相葉ちゃんの手を取って、俺の頬につけた。
「ほら、俺でしょ?」
「おーちゃん…」
急に…
相葉ちゃんの様子が変わった。
「…どうしたの…?」
頬を赤くして、怯えた表情は消えた。
じっと俺のこと見て、なにか堪えるような顔してる。
「相葉ちゃん…?」
はっとした顔をすると、手を振り払われた。
「俺っ…なにも見てないっ」
そう言ってまた逃げようとした。
「待てよっ…」
腕を掴んで止めようとした瞬間、その腕を掴まれた。
ぐいっと引かれて前に倒れそうになった瞬間、相葉ちゃんの身体が目の前に飛び出してきて。
俺は相葉ちゃんの胸に飛び込んでいた。
「え…?」
何が起こってるのか、わからなかった。