第6章 ビリジアン withあにゃ
収録が終わって、楽屋へ戻る。
「お疲れっ」
いつもみたいにニノが一番乗りで楽屋を飛び出して。
だけど、いつもは競うようにさっさと帰ってくリーダーは、今日はのんびりした動作で帰り支度をしていた。
珍しいな…
なんとはなしにその背中を見ていたら、くるりと振り向いて。
「ねぇ、相葉ちゃん、今日は暇?」
にっこり笑顔で、訊ねられた。
「うぇっ!?あ、う、うん、暇、だけど…」
またどもりながら答えると、ますます嬉しそうに笑みを深める。
「じゃあさ、今日行こっか、銀座」
「ふぇぇっ!?」
「おおっ!ついに実現か!」
「相葉く~ん、よかったなぁ~」
俺がしつこく誘ってたのを聞いてた翔ちゃんと松潤が、楽しそうに囃し立てた。
「え、え…?きょ、今日…?」
「うん。ダメ?」
「だめ、じゃない、けど…」
「だったらいいじゃん。思い立ったが吉日って言うでしょ?」
とびっきりの笑顔で、腕を掴んでくる。
痛いほどの力で
「あ、う、うん…」
「よし。じゃあ行こう」
その力に気圧されて頷くと、リーダーは俺を引き摺るようにして楽屋を後にした。
「あ、でも俺、車…」
「そんなのマネに運んでもらったらいいじゃん。車で行ったら飲めないでしょ?…この間、みたいに」
不意にトーンの下がった声に、驚いて振り向くと。
あの冷たい眼差しが
俺を真っ直ぐに捉えていた