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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第6章 ビリジアン withあにゃ


その日は、ずっとリーダーから目が離せなかった。

でも、収録の間はいつも通りで。

相変わらず喋んないし、ボーッとしてるし、セットチェンジの間には楽屋で本気で寝てたし。

でも崖登りのゲームでは、ひょいひょいっと身軽に登ってあっさりクリアしてたし。

その姿を見てると、やっぱりあれは別人なんじゃないかって思えてきて。


そうだよね

あの店は薄暗くって、少し離れた人の顔なんて、よく見えないもん

やっぱり、あれはおーちゃんとは違う別人なんだよ


何度もそう言い聞かせて。

そうすると、ようやく肩の力が抜けて、いつもの調子が戻ってきた。

でも、その時はもう最後のゲームで。

「つーか、エンジンかかるの遅すぎだろ、今日」

それまでヘマばっかりやってたから、松潤にすっごい顔で睨まれた。

「うへへっ…ごめんごめん」

なんだか心配そうな顔してた翔ちゃんも、何も言わなかったけど、ポンと肩を叩いてくれた。

ニノも呆れたような顔してたけど、ごめんって手を合わせると、仕方なさそうに肩を竦めて。

最後にリーダーに視線を移すと。



あの店で見た

表情の消えた冷たい眼差しで

俺を見ていた






「…え…?」

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