• テキストサイズ

カラフルⅤ【気象系BL小説】

第6章 ビリジアン withあにゃ




その店でリーダーを見つけたのは、ほんの偶然だった。



前から知ってる、友人のバーテンダーがこの店に引き抜かれて。

でも、ちょうどドラマの収録やレギュラー番組のロケが重なって、なかなか行けなくて。

ようやく店を訪れた日。



あなたはそこにいた



最初は、よく似た別人かと思った。

あまりにも纏う雰囲気が違いすぎて。

静かにグラスを傾ける姿は、近付く者を全て切り裂くような尖ったオーラを醸し出していて。

いつもみたいに近付くことが出来なかった。

躊躇してる間に、女が一人入ってきて、当たり前みたいな顔で、するりとその腕の中に入り込んだ。

つい、視線を逸らしてしまった。


胸の奥に

引き攣ったような痛みが走ったから




いつからだろう…




最初は憧れと尊敬だった



その澄んだよく伸びる声が鼓膜を揺らすたび
その小さな体が重力を感じさせない軽やかなステップを踏むたび

胸が熱くなって
苦しくなって

叫び出したくなって

でも目が離せなくて

ずっと見ていたくて




もっと傍に

近付きたくて…





…触れたくて…

/ 514ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp