第1章 バニラ
「何って…アナル掘ってんの」
いや、そうじゃない。
そうじゃないんだ。
「あうっ!?」
止めようとしたら、なんかものすごい刺激が下半身に走って、身体がびっくりするくらい跳ねた。
「なにっ!?なになに!?」
「へえ…敏感なんだね」
「なにがっ!?」
ひょいっと俺の足の陰から顔を出すと、また幼い顔でにっこり笑った。
「ゼンリツセン!」
それが一体なんなのか、俺にはわからなかった。
聞いたことはあるけど…漢字が浮かばない。
「あっ、ガンになるとこじゃないの?」
「ピンポーン」
って、楽しそうにニノは俺のアナルを掘ってる。
ん?
掘ってる…?
「ちょっ…ちょっちょっちょっ…」
「なに」
「掘るって…えっと…?もしかして」
「そー。せっくすの準備してんの」
可愛らしい口から飛び出た”せっくす”という単語が、”セックス”だと理解できるまで頭が空白になった。
「ま、待ってっ…やだっ…」
「やだ」
「こっちがやだっ!」
「俺もやだもん」
もんじゃねえよ!
かわいいじゃねえかっ!
なんでこんな…
ごっくんしてもらって夢心地だったのに、なんでケツの穴いじられてんだ!意味わからねえっ
しかもセックスだと?
え?男だぞ、俺。
え?もしかして…
あなる…使いますか?