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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第5章 濡羽色(ぬればいろ)


「泣くなよ」
「泣いてないもんっ」
「はいはい、相葉さんは泣いてない偉い偉い」
「ばっ…ばかにすんじゃねえぞ!てめえ!」

なんか掴みかかってくるから、立ち上がって逃げた。

「じゃー!俺行くから!」
「ああ頼むな。ニノ」
「よろしく」
「てーめー!にげんな!」
「はいはい…雅紀は俺たちと帰ろうな」
「ちょ!翔ちゃんっ!離してっ…」
「いくぞー相葉ー」
「潤っ…呼び捨てやめろっ!」

ぎゃーぎゃー言いながら、エントランスから3人が帰っていった。

「ふう…」

オートロックの前に立つと、少し息を整えた。
大野さんの部屋番号を押して、呼び出しボタンを押すと、すぐに応答があった。

『ニノ…?』
「あ、ごめーん。忘れ物した。ちょっと入れて?」
『ああ、うん…』

建物内に続く自動ドアが開いた。

「よし」

まずは第一段階クリア。
まともに行くと、入れてもらえない可能性があったから、嘘も方便。

大野さんの部屋の前について、インターホンを鳴らすとすぐに出てきてくれた。

「何忘れたの?」
「うん。入ってもいい?」
「うん…どうぞ…」

不思議そうな顔をしてる大野さんを押しのけて、強引に部屋に入り込んだ。

第二段階クリア。

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