第4章 バッカス
大野さんの声が聞こえたかと思ったら、急に翔ちゃんが口を窄めた。
「うあっ…やばいってっ…」
「んんんーっ…」
「翔ちゃんっ…凄いっ…気持ちいいっ…」
ぐうっと大野さんの背中が反った。
「あ…ああ…全部入った…スゲ…」
がくんと戻ってくると、翔ちゃんとつながってる部分をガン見してる。
「やばい…俺、翔ちゃんに入れちゃった…」
「んぅ…」
さっきまで恨みを込めた目で見てたのに、また潤んだ目で翔ちゃんは俺を見上げた。
「ん…?」
俺のこと口いっぱいに頬張って、なんにも言えなくなってる。
でも、痛いとか嫌とかじゃなくて…
もしかして…?
「翔ちゃん…舐めてよ…」
頬を手で包んで優しく言うと、翔ちゃんが目を閉じた。
ぎゅっと唇に力が入ったかと思ったら、お口の中に入ってる俺に翔ちゃんの舌が絡んできた。
「あ…あぁ…ヤバイ…」
なんか、うまい。
そりゃそうか…同じ男だもんな。
どうしたら気持ちいいかなんて、わかってるんだ。
「翔ちゃん…気持ちいい…」
「うわもう…俺、無理…」
それを見てた大野さんは興奮マックスらしく。
赤い顔をしながら、腰をゆっくりと引いた。
「ふあっ…」
途端に、びくっと翔ちゃんの身体が跳ねた。