第4章 バッカス
しかも…翔ちゃんに…
あの翔ちゃんに、自分のを咥えさせようとしてんだもん…
なんかもう変に興奮してきちゃって。
胃のあたりがかーっと熱くなってくる。
「お願い…ね…?」
翔ちゃんの真っ赤になってる唇に自分のを近づけた。
「あ…もぉ…」
マットレスがギシギシ音を立てて、俺も翔ちゃんも大野さんの腰の動きに合わせて揺れてる。
唇の隙間から、赤い舌が出てきた。
ぺろりと俺の先端を掠めていく。
「うぁ…」
たったそれだけなのに。
敏感になってたから、超気持ちよくて。
鳥肌が立った。
「へんな…あじ…」
呟くと、翔ちゃんは目を閉じた。
「翔ちゃん…」
ほんのちょっとだけ期待して…
恐る恐る、唇に俺のを押し付けた。
「うあ…なんか締まったっ…」
大野さんの切羽詰まった声が聞こえた。
「ねえ。翔ちゃん…全部入れていい…?」
「あ…智く…」
開いた唇の隙間から、無理やり口の中に入った。
「んーっ…」
「あーやべ…気持ちいい…」
口の中は、熱くて湿ってて。
やばいくらい気持ちいい。
恨みを込めた目で見上げられたけど、見なかったふりをしよう。
「翔ちゃんっ…入れるからねっ…」