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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第4章 バッカス


大野さんが顔を上げた。
ふたりでじっと見つめ合う。

にたり、大野さんは笑った。

「…あなたのそういうとこ、好きよ…」
「んふ…俺も、おまえのそういうとこ、好きだ」

ゆっくりとふたりで身体を起こすと、すやすや眠ってる翔ちゃんを見た。

無防備に眠ってる姿が、背徳感と嗜虐心を刺激する。

黙ってふたりで翔ちゃんの服を脱がせた。
脱がせたとこで、男で…ついてるものついてるし、胸だって膨らんでない。

でも、俺たちは止まらなかった。

翔ちゃんの身体を起こすと、下に敷いてた掛け布団を引きずり出した。

「ん…?」

翔ちゃんが寝ぼけながら目を開けた。

「あっ…」

大野さんがちょっと焦って、翔ちゃんの目を閉じさせた。

「なぁに…?智くん…」
「な、なんでもないよ…」

慌てて翔ちゃんの身体をマットレスに寝かせた。

「ふぁ…?なんで服きてないの…?」
「えっ…えと…」
「寒いよ…」
「わ、わかった…わかった…」

慌てて布団を取って、翔ちゃんの身体に掛けた。

「んふ…あったかい…」

お布団に頬をすりすりして、満足げに笑った。

「やべ…」

ごくりと大野さんがつばを飲み込んだ。

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