第4章 バッカス
いつもそんなとこ、触られても吸われてもなんも感じないのに。
「じゃあ…なんで鳥肌立ててんの…?」
「わかんない…」
ああ…力、入んない…
なんか、気持ちいい…
くりくりと乳首をいじられながら、大野さんが首筋にそっと唇を這わせてきた。
「あ…」
やべ…感じてきた…
「ニノ…」
べろりと首筋に沿って舐められたら、さっきよりも数倍すごいぞくぞくが背中を登っていった。
「やばいって…大野さん…ねえ…」
大野さんがぐりっと腰を俺の腿に押し付けてきた。
もう完全に硬くなってて…
やばい…これ、完全に俺ヤラれる…
男同士だからとか、そういうの、さっきの相葉さんと潤くんのでぶっ飛んでるんだろうし…
やばいし、逃げないととも思うし。
なんで今さらこの人とこんな事になってんのとも思うし。
…でも…
とっくのとおに…俺も勃起してる…
大野さんの息が荒い。
俺も息が上がってる。
酔っ払ってるとかじゃなくて…これは完全に…
「大野さん…」
ゆっくりと大野さんの背中に腕を回して抱きしめた。
…でもさ、でも…俺は、男なわけで…
絶対、あんなとこにあんなモノ挿れるなんて無理。
「ねえ…」
背中をゆっくりと擦りながら、大野さんの動きを止めた。
「今なら…翔ちゃんの身体…好きにできるよ…?」
俺のケツだけは…死守するっ…