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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第4章 バッカス


慌てて荷物を掴むと、そのまま2人を引きずるようにして玄関に向かった。

「潤くん!俺たち帰るね!お邪魔しましたっ…」

洗面所の戸に向かって声を掛けたけど、返事はなかった。

ほっといたらまた出歯亀しそうで怖かったから、むりやりおじさん組も引きずって潤くんのマンションを出た。

「あー…ビビった…」

外に出て、冷たい風に吹かれてやっと翔ちゃんは正気に戻った。

「…あれってえっち…」
「わー!わー!帰ろう!帰って寝よう!」

大野さんがとんでもないことをいいだしそうだったから、無理やり歩き出した。

慌てて大通りに出てタクシーを捕まえようとしたけど、週末だからなかなか空車が捕まらない。

一台だけやっと捕まって、無理やり後部座席に3人詰め込んだ。

「どちらまで…?」
「あ。麻布のほうまで!」

思わず俺の家を言ってしまった。
まあいいや。
先に帰らせてもらおう。

落ち着いたら、さっき見た光景をまざまざと思い出してしまって。
翔ちゃんと大野さんと目を合わせることができなかった。

なんか座席も狭いし、3人でもぞもぞしながら俺の家まで無言だった。

やっと着いて、車から飛び出そうとしたとき翔ちゃんが口を開いた。

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