• テキストサイズ

カラフルⅤ【気象系BL小説】

第4章 バッカス


粗方片付けも終わって、あとは帰るだけ。

「どする?タクシー呼ぶ?」

翔ちゃんがスマホを片手に聞いてきた。

「相葉さん、まだ戻ってこないんだけど」
「まだ着替えてんのかな?」
「むにゃ…」

3人でリビングを出て寝室を覗いてみた。

「居ねえ…」
「どこ行ったんだ?」
「まさかあのまま帰ったとか?」

そんな変態じゃなかったはずだけど…

「靴あるよ?」

大野さんが不思議そうにこちらを振り返った。

「どこ…?」
「まさか潤と一緒に風呂入ってるとか?」

廊下がしんとした。

「や…やだな…翔ちゃん何いってんの…」
「う、うん…」
「そ、そうだよぉ…」

3人で目を合わせて、気まずくなった。

「か…帰ろうか…」
「うん…」

リビングに荷物を取りに行こうと振り返った瞬間、なにか物音が洗面所から聞こえた。

また3人で目を合わせた。

耳を澄ませると、また物音が聞こえた。

「…なんだろ…?」
「あ、大野さんっ…」

大野さんは脱衣所の引き戸をちょっと開けた。

「……!」

そのままぶんっと顔をこっちに向けた。
みるみる顔が赤くなっていく。

「え…?」

翔ちゃんも大野さんに続いて、戸の隙間から中を見た。

「……!」

ぎょっと目を見開いて、そのまま釘付けになった。

/ 514ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp