第4章 バッカス
メモ紙を開いた相葉さんは固まった。
「…なに?なんて書いてあったの?」
「どした?雅紀」
「相葉ちゃん?」
相葉さんは目を見開いて、それから潤くんを見た。
「じゅっ…潤!おめえだろこれっ!」
「あ?」
相葉さんはメモ紙を潤くんにかざした。
隣りにいた俺は、それを見てしまった。
”裸エプロン”
潤くんの癖のある字で、でかでかと書いてあった。
「ぶっ…ぶぶぶぶ…」
「なに?なんて書いてあったの?」
「見せろよ」
大野さんと翔ちゃんがメモ紙をひったくっていった。
「やだっ!絶対やだからなっ!」
「えー?でも、罰ゲームだから…」
潤くんはニヤニヤしてる。
「ぶっ…なにこれ…」
「雅紀ぃ…今日はキレイなパンツ履いてきたのか?」
「履いてるよ!パンツはいつもキレイだよっ!」
「じゃあいいじゃん」
潤くんは立ち上がって部屋の隅に歩いていった。
なにやら紙袋をがさがさと漁っている。
「確かここに…」
がさっと取り出したのは、真っ白なエプロンだった。
「ほい。相葉さん」
「なんでこんなの持ってんだよっ!?」
「えー?なんか飲み会の余興用?」
「ばかじゃねえのっ」
「はいはい。ほら、やれよ」