第4章 バッカス
仕事終わりだったこともあって、始まった時間はちょっと遅かった。
疲れてたから、酔いが回るのも全員早いようで。
「あーなんか眠い…」
「もう?大野さぁん…」
「だって…」
「リーダー寝るなら、寝室貸すよ」
「えっ…いいよ。悪いから」
慌ててガシガシと顔を掻き出した。
「あー…それ、おーちゃんだめなやつじゃん…」
相葉さんがクスクス笑ってる。
「ん…うるちゃい…」
「37ちゃい…もうすぐ38か!」
翔ちゃんが混ぜっ返すと、ますます顔を激しく掻く。
「うるちゃいなあ…おまえらだって、いずれなるんだからな!」
「ぶっ…くくく…わかってるよ。でも、俺は一年後に智くんほど老成できないだろうなあ…」
「ろーせーってなに?翔ちゃん」
相葉さんが真顔で聞いてる。
大野さんもキョトンとしてる。
「円熟するとか…そういう意味」
「へえ…」
「アイドルとしては、俺ら嵐も老成してきてんじゃねえの?」
ぶっと全員で笑いだした。
「まだまだ…マッチさんや東山さん見てたら、俺らなんかまだ青二才だよ」
「だよなあ…」
ちらっと大野さんを見たら、訳解んないって顔してる。
「…アオダイショウじゃないからね…?」
「わっ…わかってらぁ!」