第4章 バッカス
「お疲れ様ーーー!」
今日は、嵐5人だけで、宅飲みです。
会場は潤くんのお家。
俺は今仕事が終わって、合流したとこ。
「おつかれ~!ニノ!」
相葉さんがキッチンから顔を覗かせた。
あとのメンツはリビングで料理を並べてる。
今回は20周年のアニバーサリーツアー前に、特別に壮行会をすることになったんだ。
「いやー…やっとここまできたなあ…」
「だね…」
「もう来週なんだね…ああ…振付…」
「相葉さーん…しっかりしてよ?」
「あっ…そういうことは翔ちゃんにも言えよなっ」
「そうだぞ。俺にもいえ」
「開き直んなよな…」
年末進行が始まっているから、スケジュールもちょっとキツめになってて。
その合間を見て、なんとか明日は5人ともオフって日。
それぞれの仕事が終わって、集合したってわけ。
来週の週末が札幌。
もうこのタイミングしかない。
でも、直前までスケジュールが固まらなかったから、会場を抑えることができなくて、宅飲みになったってわけ。
「潤、わりいな…家、提供してもらって」
「いいよ。こんなことくらい」
翔ちゃんが潤くんに向かってグラスを掲げた。
「我らが演出どのに!」
「やめてよ…」
照れて笑った潤くんに向かって、酒の入ったグラスを差し出した。
「かんぱーーーーーいっ!」
壮行会、スタート!