第1章 バニラ
目を逸らしながら、なんとかニノを着替えさせた。
胸を見たらおっぱいはなかったから、なんか安心した。
髪を乾かして寝室に戻ると、ニノは爆睡してた。
「どうすっかな…」
ベッドでなんかほとんど寝ないで、リビングのソファでいつも寝落ちパターンだから、今日はベッドをニノに譲ろう。
そう思って座ってたベッド際から立ち上がろうとした。
「ん?」
パジャマの裾、ニノが握ってて立ち上がれなかった。
「おい~…」
子供かよ…って、子供なんだよな…
でも俺、なんか変な気分になっちゃいそうで、一緒に寝たらまずい気がした。
だって、なんか…
子供のニノ、色っぽいんだもん…
さっき着替えさせたときの、肌の白さを思い出した。
肌…もちもちで、とっても手触りが良かった。
酒のせいでほんのり赤くなってる頬。
華奢な手足。
猫っ毛の髪はふわふわつややかで…
思わず、ごくりと生唾を飲んだ。
んがーっ!俺、何考えてんだ…!ニノは男だぞっ…
「に、ニノ…?」
呼んでみたけど、返事はない。
そっと握られていた手を外すと、勢いよく立ち上がった。
俺の息子も勃ってた…
「はあ…」
なんだか、どっと疲れた。