第1章 バニラ
とりあえず自分のパジャマを着て、それからニノにも着せてやろうと思って。
もそもそと着てベッドを振り返ると、ニノがバスローブをはだけさせまくってた。
「やべえ冷えるなこれ…」
慌ててバスローブを脱がそうとしたんだけど…
はだけた裾から見える、すらっと細い足。
その腿の内側がちらりと見えていて。
まるで女の子みたいに、白くて
思わずガン見…
ただでさえ、ニノは30歳を過ぎても、どこか幼さが残ってて。
ニコニコ笑ってる顔なんて、そこらの女の子よりもかわいい。
いや、おっさんくさいときはめっちゃおっさんくさいけどさ。
なんか、女子っぽいんだよな…
それが、こんな若い頃の姿に逆戻りなんて…
よくよく見てみたら、すね毛もなんか生えてないし…もともと体毛は薄いほうだけど、ほぼない。
顔を見たらヒゲすら生えてる形跡がない。
骨格はまだ男らしくなる前っていうか…
肩幅がないから、ほんとに華奢っていうか…
ごくっと思わず、生唾を飲み込むほど
その男でも女でもない、中性的な姿に見入った。
「ん…」
ニノがごろりと寝返りを打つまで、そのまま見ちゃって…
「…おい…おいおいおい…俺…」
何を考えてるんだ
なんでニノに…見惚れてんだ