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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第1章 バニラ


急いで風呂に入って、バスタオルだけ腰に巻いてリビングに戻った。
ニノはダイニングで大人しく座っていた。
ホッとして近づくと…

「ん!?」

酒…ビールの空き缶がテーブルに転がってる。

「おいっ…!」

肩を掴むと、ふにゃっと俺に凭れてきた。

「おまえ、あれ程言ったのに!飲んだのか!」
「おーのさぁん…」
「ばかっ…」

見たことないくらい、ふにゃふにゃしてて…
ああっもうっ!

「ひとつしか飲んでないよお~…」
「ばかっ…十分だろ!?」

どうしよ。水のんでアルコール薄めるか…
それとも吐かせるか…

「ん…?」

さっきの不思議な香り…
風呂に入ったのに、強くなってる?

そんなこと思ってたら、ニノの身体から更に力が抜けた。

「おいっ…おまえ、寝るんじゃねえっ」
「らってぇ…ねむい…」

慌てて肩を持ってガクガク揺すってみたけど、ニノの目は完全に閉じてしまった。

「おお~い…」

俺のほうが泣きそうになった。

しょうがないからそのまま寝室に運んでいって、ベッドに寝かせた。

「どうすんだよ…これ…」

とにかくニノを元に戻す方法を考えないといけない。

回らない頭をガシガシと掻いてみたけど、手に水がつくだけだった。

「あ、やべ服…」

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