第2章 アボカド
エアコンが効いてなくて、少しむっとした室内の寝室に入ると、どさりとベッドになだれ込んだ。
あの日、3人で眠った思い出のベッド。
まさかこんな日がくるなんて思いもしなかった。
相葉さんがエアコンを入れて、大野さんに覆いかぶさった。
「ね。おーちゃん。ゴムとか…いろいろ、ある?」
「え…うん…」
そう言うとちらりと、ベッド横の小さなチェストをみた。
起き上がって棚を開けさせてもらったら、そこにはいろいろはいってて。
今まで、恋人とか…いたんだろう。
それも男の。
それらのものは、開封済みってやつで。
いないわけない。
それはわかってる。
わかってるんだけど…
「…誰と、使ったの?」
「え…?」
「これ、開封してあるけど…」
泣きそうな顔で俺を見上げると、困ったように相葉さんを見た。
わかってるよ。
こんな年で童貞なわけないし。
むしろそっちのが怖いし。
でも…
自分がネコって言ってた。
それも自信満々に。
てことは、そっちも初めてじゃないわけで…
ものすごい、嫉妬した
「ごめん…」
そう言って、ローションとかいろいろひっつかんでベッドに戻った。
相葉さんが”しょーがねえな”って苦笑いしてて。