第2章 アボカド
「んっ…んんっ…」
相葉さんに口を塞がれてるから、くぐもった歓喜の声。
それでもびくりびくりと震えながら俺たちの手を濡らしていくのに、もっともっと喜びを感じた。
「はぁっ…あ…ね、俺も…なんかしたいよ…」
「いいんだよ…?おーちゃんはそんなこと考えなくて…」
「でもぉ…」
テーブルに置いてたティッシュを取ると、大野さんので濡れた手を拭いて。
「ね、ベッド…いこ?」
そう耳元に囁いたら、頬を赤く染めて俺を見上げた。
「ん…連れて行って…?」
潤んだ目で俺を見上げると、微笑んでくれた。
俺も微笑むと、ちゅっとほっぺにキスして抱き上げた。
「よっと…」
「あ。でもお風呂…」
「いいってそんなの」
「でも…」
このいい匂い、感じていたいんだもん。
お風呂なんかで洗い流されてたまるか。
「この匂い、好きだもん」
「…え?」
「大野さんの匂い…いい匂い」
「みんなそう言うけど…俺、ほんと自分でわかんない…」
「ふ…いいの。それで」
ちゅっと唇にキスしたら、相葉さんが手を拭いて立ち上がった。
「じゃ、いこーか?おーちゃん…」
恥ずかしそうに俺たちの顔を見ると、コクンと頷いた。