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せんせい
第8章 8
「無視してるわけではないんです。本当に何も知らないんです。だから、手を離してもらえませんか?」
掴んできている手を指差した。
「なに?感じ悪っ」
眉間にしわを寄せて彼女は少し乱暴に手を振り払って教室から出ていった。
その後ろを二人の女子が追いかけていく。
あぁ。彼女を怒らせたみたいね。
でも、私が悪いの?
肩をとんとんと叩かれ振り向く。
「あなた、甲斐さん怒らせたね。やばいよ。」
黒縁眼鏡の温和な顔立ちの女子が話しかけてきた。
へぇ。彼女、かいって言うんだ。
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