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吉原の花魁

第2章 吉原


美「まず一番守ってほしいことを教えるよ」


莉奈はコクリと頷いた


美「吉原から理由も無く出ようとしないで」

『じゃぁ、簡単に出られないんですか? 』

美「そういう事、吉原を出入出来る門はお前さんが入ってきた門ただ一つ…その門を許可なく吉原の女が出ようとすれば、二三日の飯抜きは当たり前な事…他にもバツの仕方は沢山ある」

『例えば? 』


莉奈はそっと美奈子に聞く
美奈子は平然とした顔で言う


美「1番キツい罰で死刑さ…今まで逃げ出そうとしてきた遊女や花魁は沢山見てきた、その中には殺されていく人もいれば、自分から命を捨てるものもいたよ」

『… 』

美「まぁ、吉原を出れる時は家族が死んだ時、どうしてもという理由の時、後は男に買われた時さ」

『男に買われた時? 』


莉奈の頭にハテナが沢山浮かぶ
吉原は男に甘い夢を見させる所で、女を買う?
莉奈は訳が分からなくなった

美「吉原は多額の金を払えば遊女や花魁を買う事が出来るんだよ、だけど買われて吉原から出られると喜んじゃいけないよ…」

『何でですか?普通なら喜ぶはず。 』


莉奈は自分の気持ちを表しながら美奈子に問いかける
美奈子はまた平然とした顔で答える


美「男に買われた時の理由はほとんどどっちかの二つさ、一つは自分の女にするそして、性欲をぶつけるだけ…二つめは純粋に買っていくだけのどっちかの理由さ」

『女達に拒否権は無いのですか? 』

美「当たり前な事言うな…お前さん達には無いさ、だが私達が拒否る事も出来る…もし、売れっ子なら拒否るさ…拒否られた客の中には怒る迷惑もんもいる。」

『吉原って地獄、ですね 』

美「当たり前な事言うんじゃないよ、吉原は男に甘い夢を見させる天国、女にとっちゃ地獄と同然…」

『そうですよね…吉原はその為にできた…私達吉原の女は男に偽りの恋愛をすれば… 』



莉奈の言う言葉に感情何一つ無かった
まるで、美奈子に簡単に洗脳されたかのよう…
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