第2章 吉原
莉奈はショックのあまり、死んだような顔になっていたそれを見かねた男が…
男「すまないな」
一言言う
『… 』
莉奈は黙っていた
男「俺は吉原に売られる女を沢山見てきた…素直に受け入れる女…拒む女…自分から来る女…悲しむ女…沢山見てきた、吉原に売られる女はみんなお前みたいな貧しい家で育てられた女達だ…」
『私は何万で売られるの 』
莉奈がそっと悲しい声で聞く
男「それは言えないがお前の顔は吉原にいる中でもレアな顔だしまだまだ若い…相当な値段で売れると思うぞ」
『私…家族が幸せになれるならそれでいいかも 』
莉奈は空を見上げて言う
その目には悲しい色があった
男「吉原は男と抱き合うだけじゃない、酒を飲んだりお話をするだけのヤツらもいる」
『うん… 』
男の人と話していると吉原についていた
吉原に入る門を莉奈はくぐった