第4章 吉原の客
今鏡に写っているのはまるで別人に生まれ変わった莉奈だった
『この貴族は割と変態なようね。』
女1「そうですね、肩は見えるようにされていて、足の所も見えるようにされている…花魁も大変ですね」
女は少し苦笑いしながら莉奈に向かって言う
莉奈は気に入らなかったのか煙管を吸い出す
その顔は不機嫌。
女2「私達はこれで。」
そう言うと女三人は部屋を出ていった
部屋には莉奈一人
『こんな姿見られたらどう思われるかしら』
莉奈は不安になりながらも部屋を出ようとした
煙管をしまい、部屋を出る。
廊下には暇そうにしている遊女がいた
すると、この建物で働いている男達が声を掛けてきた
男「花魁!立派な着物ですなぁ、男を一発でおとせるような!」
男は「ワッハッハっ!」と豪快に笑いながら言う
『貴族相手だから…です』
男「そうか貴族か…お前さんも…いや、花魁も、貴族にまで指名されるような女になったか」
『貴方は私がここに来た時からずっといましたもんね』
男「ああ、あの時は吉原では見ないべっぴんが来たなと思ったよ、よく働くし。」
『そうですか…私、お腹空いたんで部屋戻ります』
男「おうよ!飯は部屋に持っていくから少し待ってな」
莉奈は鳴りそうなお腹を抑えながら部屋へ戻る
部屋に戻れば、もうご飯が用意されていた
仕事が早い人だと思った。
『いただきます。』
莉奈は一人で窓から外を見ながら無言でご飯を食べる
その顔には少し緊張見えた