第2章 吉原
私が吉原に売り飛ばされて、3ヶ月が経っていた
今は仕事の準備時間を表す音が鳴る
莉奈は遊女。
皆と同じ大部屋で化粧をして着替える
莉奈の表情に笑顔は見られない
莉奈の顔は白い肌に紅色の唇、綺麗に引かれたアイライン、綺麗な鼻と二重の線…そして表情は笑わない。
客らはそれを無表情の美少女と呼んでいた
『美香、行こう 』
美「えぇ」
美香は口数が少ない子だった
莉奈と美香は気が会うようだった
外は雨が降っていた
『吉原今日は悲しい雨 』
美「…」
二人の目には悲しい色があった
二人は檻のようなところに入る
そこは外から見えるように檻になっていた
女達は檻の中から男達を誘惑させるために色々な手を使って自分のセクシーさを見せる
肩を見せる人、煙管を吸いながら色っぽさを見せるもの…人それぞれ
男達は偽りの甘い夢を求めて吉原に来る
吉原の女はその男達をただのバカ男しか見ていない…
身も心も全て偽物にして男と一夜を過ごす
それが吉原の夜。