第24章 黄昏の道
崩れていくエンド・オブ・ザ・ワールドで二人の手が繋がる
「カイリ、俺はいつでもそばにいるよ
これからもずっと
必ず、絶対帰るから!」
「約束だよ!」
ソラがいる岩場とカイリがいる砂浜の間に深い溝ができ、掴んでいた二つの手が名残惜しく離れて二人の距離はゆっくりと広がっていった
「__________、」
向かい側のソラが大声で何か伝えているが音としては聞こえない
けれどカイリには伝わった…カイリはソラにむかって強く頷く
すると天から淡い光の粒が降り注ぎ、光はかつての島だったデスティニーアイランドの木々や海辺、砂浜や桟橋を甦らせた
「うん、届いているよソラの気持ち…忘れないで」
海の向こう側の光、ソラがいたであろう水平線をじっと見つめていると流れ星のように空へと流れ天体が甦り星が強く輝きをみせていた
まるでいままで幻をみていたのかと思えるほど島はあっという間に元に戻り、海のさざ波がカイリを現実に戻した
夜が明けてカイリは一人、秘密の洞窟へと足を運んだ
そこにはソラとの思い出がある
岩壁を削って描いた宝の地図や島の見取り図、動物の絵だったり、文字だったりとカイリは懐かしく思い壁に触れた
流れるように次々と思い出の落書きをみていると、昔、ソラとお互いの似顔絵を描きあった落書きがあった
しかしそれはカイリの記憶の中にある落書きとはすこし異なっていた…
【その実を食べさせあった二人は必ず結ばれる。どんなに離れていても、いつか必ず】
カイリが描いたソラの似顔絵から、星形の何かをソラの描いたカイリの似顔絵に食べさせている絵だった
__________ソラから、カイリへ
カイリはその絵を見て一筋の涙を流して微笑んだ
カイリはそばにあった石を拾って絵を描き始めた
_______カイリから、ソラへ