第23章 エンド・オブ・ザ・ワールド
二人が自分を信じてくれる、その気持ちが王様に伝わり「ありがとう」と二人の名前を呼んで王様は笑顔を向けた
ドナルドとグーフィーは目頭が熱くなって歯を食い縛り再び扉を押すのに力を込めた
ソラも二人の姿をみて頷いて再び押し始める
動き出した扉の奥でリクは王様からソラへと視線を向けた
「ノラは俺に任せろ
…カイリを頼むぜ」
リクとの一時のお別れにソラは強く頷いた
またあの島で四人で会おう…
ガチャンと空間に響く扉の閉める音に直ぐ様ソラは扉から離れてキーブレードを手に刃先をキングダムハーツの扉へ向けた
そして扉の向こう側の王様もキーブレードを掲げる
二人同時にキーブレードへと光が溜まり、その光はキングダムハーツの扉を閉める施錠となった
ソラの目の前で光輝くキングダムハーツは淡く消えていって跡形もなく宙へ舞っていく
その光景をただソラ、ドナルド、グーフィーは寂しそうに見つめていた
【ソラ!】
小さい頃、夢を語り合ったリクとの思い出
【そ、ソラ!】
友達になって初めて笑顔で名前を呼んでくれたノラとの思い出
【ソラ】
いつも三人で夕日をみている曲がったパオプの木でリクと外の世界に出ると語った思い出
【ソーラ!】
俺にいつも優しく指をたてて一緒にサボって微笑むノラとの思い出
【おいソラァ!】
じゃれあってお互いに笑いあったリクとの楽しい思い出
【…ソラ】
あの島の洞窟で俺と約束したノラとの思い出
「……リクっ…ノラっ…」