第19章 ホロウバスティオン 中編
【「…しかし、今お前は完全なる闇ではない
…心の闇を邪魔する別の光の心が留まっている」】
だから、とリクはキーブレードを私に向けて目を見開き妖しい笑みを浮かべた
【「王の心を解放し、その光を解き放とう!」】
『リク、貴方…リクじゃない!誰です!?』
私もリクにキーブレードの刃先を向ける
リクは動じせずゆっくりと名乗った…
【「我はアンセム、闇の探求者」】
アンセムと名乗ったリクは私にキーブレードを振りかざす、その力はとても強力で一撃一撃とても強くて重たい
これ以上受けられず回避していたが瞬間移動したリクに背後をとられて背中に強い衝撃を喰らいかなりの距離を飛んで壁にぶつかった
ぶつかった壁はヒビが割れて配電に火花が散る
立ち上がれないほどの攻撃を受けた私は痛みにたえながら手放したキーブレードに手を伸ばすと、視線さきにリクの足元があらわれて私のキーブレードを遠くに蹴られる
カチャンと遠くの壁にぶつかったキーブレードに絶望を感じていると再度リクの姿をしたアンセムが私の身体を蹴りあげて、俯いていた私の身体は天を向いた
荒い息を吐く私の腹に股がり私の顔に向けてキーブレードの刃先を向けるリク
【「王よ、弱い…弱すぎる!
やはり闇の王の座は私が貰い受けるとしよう」】
『っ…アンセム!』
【「さあ!その心を解放するがいい!!」】
リクの歪む笑みはこれから先、一生忘れないだろう…
キーブレードの刃先が私の胸へと突き刺さり私の心を無理矢理解放させられた
『ッアアアァアアッッッ!!!』
私の心の中は禍々しく嵐のように闇が溢れでて苦しみ帯びる
そしてその闇はリクへと吸収されていく
笑みを浮かべていたリクは私の闇を吸い込む中、途中…ぱっと表情が固まり…そしてゆっくりと私をみた
【「…あるじ?」】