第5章 破れたページ3
○月×日 体調:普通
ポーンが怪我をして帰ってきた
大した怪我じゃないが意地を張って怪我を隠していたところを私は見つけた
内緒にするから治療させてと言えばポーンは嫌そうな顔をしつつも大人しく従ってくれた
通常私達の身体は闇の力を蓄えており、影響で傷の回復が早いのだがポーンは闇の使いの中で一番闇の力が少ない
私は力を受け渡し、徐々に回復させる
ケアルなんて使った日には苦しいなんてものじゃない…
私とポーンとルークは見た目の年齢が近い
皆見た目より長く生きているがこれは闇の力の影響、時間という概念はなく…空間の世界なのだ
永遠に暗い世界、永遠に生きられる世界、永遠に飢餓しない世界…
だからこそ毎日が退屈で感情が昂ることのない日常を日々繰り返している気持ちにさせられる
そんな闇の使い達は『光の世界』を求めている
彼らは羨ましいのだろう…笑顔で溢れ心豊かな世界が
だから私は目覚めたのだろう…世界の秩序が乱されているから
…私はいずれ彼らを消すだろう
それが光と闇の秩序を守るためであり、彼らを解放するためであるから