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【KH】境界線【王国心】

第28章 ??? 後編








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光でも闇でもない狭間の空間


寒暖差もない心地いい空間にぽつりと浮かぶ一つの影




リクは虚ろと目を開けて見知らぬ空間に身を任せていた





「…ここは」



【眠っていたまえ】




「っ!!」





聞きなれた低い低音に我にかったリクは空間に内で体制を整え体を起こせば「誰だ!」と周りを見渡した




【君はこのまま眠っていたまえ


この、光と闇の狭間でな…】




「光と闇の?」






響く声の行方はわからないまま現状の状態に疑問を抱きつつ、眠る前の記憶を思い出せばハッとリクは再び周りを探した



「そうだ、王様は!?…ノラ!!


一緒に闇の世界に残って、そのあと___


ノラは黒いコートのやつに連れていかれた」




【ここに流れついたのは君一人だ】





俺だけ?そうリクが声を漏らせば【君には】と言葉を続ける




【君には闇に打ち勝つ力がなかったのだよ…いや、闇に近すぎたというべきかな】



「ふん、人を闇の魔物みたいに…」





リクの呟きに声は鼻で嗤う





【光に背を向け、目を閉じたまえ


ここで優しい闇につつまれていれば眠りが君を永遠に守るだろう】



【…だが】男の声は消え、同時に目の前に光が現れて一つのカードを産み出した






「…これは?」






カードはゆっくりと右へ背後へ左へとリクの周りを回り始めた





【____真実への扉だ







手に取れば君の眠りは終わり、真実へと歩み出すことになる



…だが、その真実は君に痛みをもたらすはずだ





___それでもゆくのか?】






リクの目の前でカードがピタリと止まる







【もう穏やかな眠りにもどれなくなる】





決めろ、そう促す声にリクはカードを見つめたあと一度目をつぶり再び目をあけては、カードを手に取った






「こんなところで眠っているのは、退屈だからな」









【…君らしい答えだよ、リク】









突然カードが強くひかり輝きあまりの強さにリクは強く目を瞑った



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