• テキストサイズ

イケメン戦国 短編集 R18

第8章 祈りと願いと 前編 (光秀×舞) R18


.


その日、2人は一睡もしないまま朝を迎えた

舞は少し気怠げな身体を光秀の胸元に重ね、サラサラの銀髪を手で梳き、弄ぶ

「どうした。髪が気になるか?」

「光秀さんの感触を、沢山覚えて置きたくて…」

「さっきまで、愛してやっただろう?まさか、物足りなかったのか?」

「ちが…っ、そうじゃなくて…っ」

ワザと揶揄うように言うと、顔を真っ赤にして怒る舞

光秀は、そんな舞の唇に優しく口付けを落とした

「そろそろ仕度をするか。家臣達も待っている頃だろう」

光秀は起き上がると、着物をさっと羽織り身支度を整える

「後で家臣に安土城まで送るよう伝えておく」

「はい。光秀さんも、どうか気をつけて…」

光秀の背中を見送り、舞もゆっくりと起き上がると身支度を整え門へ向かった

門では、家臣が舞を送るべく待ってくれていた

「舞様、安土城までお送り致します」

「はい。有難うございます」

「暫く、寂しくなりますね」

舞を気遣い声をかけてくれる家臣に、舞はにっこりと微笑む

「大丈夫ですよ。御殿に残ってくれているみんなもいるし、安土城には信長様やみんなもいますから」


だから、大丈夫
私は信じて待っていられる

ジワリとまだ熱を持つ首筋に手を当て、舞は前を向き歩き出した


.
/ 273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp