第7章 あんたは全部、俺のもの (家康×舞)
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舞が恥ずかしそうに手を差し出すと、家康は舞の手を掴み、しっかりと握り返した
「覚えておいて。この手も、瞳も、唇も、身体も、全部俺だけのものだから。勝手に触れさせたりしたら許さない」
「い、家康…っ」
「わかった?返事は?」
「う、うん……」
いつにも増して独占欲の強い家康に戸惑いながら、舞は頬を真っ赤に染めてこくりと頷いた
「あーもう、無理!何でそんなに可愛いの。反則」
家康は、繋いだ手をグイッと引っ張り、舞を腕の中に閉じ込めた
優しく頭を撫でながら、吐息を洩らす
「言っとくけど…今日はずっと離してやるつもり、ないから。覚悟してよ」
「家康…っんんっ」
唇が重なり、身体中が溶けそうなくらい熱くなっていく
何度も口付けを交わした後、家康は熱を帯びた瞳で舞を見つめながら、優しく微笑んだ
「舞、愛してる」
「っ、私も…っ、愛してるよ…」
「うん。でも、俺の方が舞よりずっと愛してる。何があったって、絶対に離してなんかやらないから」
お互いの想いを伝えあって、離れていた分の寂しさを埋めるように抱きしめ合う
舞の顎を掬い上げ、チュッと触れるだけの口付けを交わすと、家康は手を繋いだまま再び歩き出した
「さ、三成を探すよ。さっさと終わらせて、今日は舞をとことん甘やかすって決めた」
「っ、家康…っ、ちょっと…っ」
「駄目。あんたは黙って、俺に愛されてたらいいから」
少し意地悪な、でも熱のこもった言葉にドキドキと胸が高鳴り、鼓動が速くなってゆく
その日の夜、離れていた時間を取り戻すかのように、散々甘やかされて、ぐずぐずになるまで蕩けさせられて、家康の愛を沢山注がれた舞
満たされる感覚に微睡みながら口付けを交わし、深い眠りへと落ちてゆく
そんな舞を抱きしめながら、家康も重い瞼をそっと閉じた
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