第6章 あの日の誓いは永遠に (謙信×舞) R18
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一方、舞はというと…
佐助と山を登り、何とか山頂付近の池まで辿り着いていた
「大丈夫?ちょっと休憩しよう。とりあえず、水飲んで」
「ありがとう。いただきます…。わぁ、美味しい!」
疲れた身体に沁み渡り、笑みが零れる
そして、いつも通りで変わらない佐助を見て呟いた
「佐助くんて、結構体力あるんだね。私なんて、息するのがやっとなのに…」
「まぁ、一応俺は忍者だし…体力には自信がある」
「なら、私も軒猿に入れてもらおうかなぁ」
「えっ!?舞さん、それは絶対に無理だと思う」
「もしかして、女の子は入れないとか…」
「そうじゃない。謙信様が許さないと思うから。君がそんな事言い出したら俺はただじゃすまなくなるから、絶対にやめて欲しい」
佐助くんのいつになく焦った表情に、これ以上困らせるわけにはいかないと思った舞は、そこで話題を変えた
「あっ、佐助くん、今日はオニビシを取りに来たんだよね!どの辺にあるの?」
「え?あ、ああ…あっちの方にあるんだ。ちょっと危ない場所にあるから、君はここで待ってて」
「うん。わかった」
手を振って佐助を見送った後、舞は謙信の事を考えていた
「そういえば謙信様…昨日、ちょっと変だったよね…」
いつもなら、どんなに抗っても奪い尽くされるのに、昨日は結局朝まで戻って来なかった
自分で拒んだものの、このまま触れてもらえないのは凄く寂しい
早く謙信様に会ってギュッと抱きしめて貰いたいって、心が、身体が、訴えてくる
「馬鹿だな私…。よし!今日は目一杯働いて、帰ったら真っ先に謙信様の所へ行こう!」
決意を胸に、舞は佐助の後を追いかけたのだった
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