第5章 守りたいもの 後編 (光秀×舞) R18
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「っ、どういう意味ですかっ」
「わからんなら、光秀に直接聞いてやろう。おい、光秀をここへ呼べ」
信長はすぐに光秀を呼びつけると、舞の前で話し始めた
「お呼びでしょうか、お館様」
「光秀、貴様…怪我はもう良いと言っていたな。ならば、舞を明日にでもこの安土城へ戻そうと思うが…異論はないな?」
「それは……また急な話ですね」
光秀は表情を変えず、信長の顔を真っ直ぐに見つめる
隣に座っている舞とは視線も合わさず、次の言葉を待っているようだった
信長はふん、と鼻を鳴らす
「急ではない。賊も捕らえ舞の安全も保証された今、貴様の御殿へ留まる理由がないだろう」
信長が光秀へ放った一言
その言葉に舞は驚き、目を見開いた
「えっ…私の安全って、どういう意味ですか?!私が光秀さんの御殿へ行ったのは、怪我をした光秀さんの世話を任されたからじゃ…」
「お前に利用価値を見出した顕如が、再びお前を攫う可能性があった。だから俺の御殿で保護した。安土城は人の出入りも多く、安全とは言えなかったからな」
「っ、そんな…。私の為だったなんて…っ」
光秀さんは、私を守ってくれていたんだ
私が気に病まないように、何も告げずに。
そんな事も知らずに、私はーーーーーー
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