第5章 守りたいもの 後編 (光秀×舞) R18
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信長様は、舞を本当に大事に想っておられる
本当はご自身で、舞を守るつもりでいらっしゃったのだろう
それでも舞の思いを重んばかり、俺の御殿へ移ることを認めて下さったのだ
その愛情の深さはどれだけのものか……
だが、それでも…やはり引き下がる訳にはいかない
けじめは自分自身でつけなければ、先に進めないままだ
「信長様、舞ならばわかってくれている筈です。それでも認めて下さらないのであれば、誓っても構いません。絶対に舞を悲しませないと」
決意を滲ませ、信長の深紅の瞳を真っ直ぐに見据える
暫く黙って光秀を見下ろしていた信長だったが、フッと唇の端を吊り上げた
「そうか。ならば、来るがいい。だが、誓いを違える事は許さん」
「はっ、有難うございます」
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