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イケメン戦国 短編集 R18

第4章 守りたいもの 前編 (光秀×舞)


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光秀の合図で騒ぎを起こした家臣に気付き、小屋を囲んでいた男達が一斉にそちらへ走り出した

それを確認した後、隙をつき中へ突入する

「っ、何だ、貴様は…!!」

「その女を返せ。その女は、貴様らが触れていい女ではない」

縛られた状態で倒れている舞に視線をやると、顔や腕は傷だらけで痛々しく、舞のその無惨な姿に光秀は先程までの冷静さを無くし、怒りに任せて中の賊を次々と薙ぎ倒した

中の賊を全員片付け、舞を抱え外に出ようとした時、背後に気配を感じとっさに避けたが、振り降ろされた刀が光秀の肩を掠め、ピリッとした痛みが走る

「っ、しつこいぞ…」

振り返りざまに賊を斬り伏せ、その場を離れた光秀は家臣に合図を送り、急いで山を下った

「光秀様!追手が…!!」

「ここは、我等が食い止めます!光秀様は舞様を連れて先へ!!」

「駄目だ。もうすぐ九兵衛が援軍を連れて来る。それまで何とか逃げきるぞ!」



舞を抱え、追手を振り切り必死に下っていると、漸く援軍が到着し、追手を次々と斬り伏せ捕縛していった

「っ、光秀!大丈夫か?!」

「秀吉か。ああ…少しばかり不覚をとった。それより…舞を頼む」

「おう、任せろ!お前もすぐに家康に診てもらえ。家康には早馬を送っておく」

「悪いな。そうさせてもらう…」

光秀は舞を秀吉に預けると、張り詰めていた緊張感が解けたのか、意識を失いその場に倒れ込んだ

「っ、光秀?!おいっ、光秀!!!」


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