第3章 すれ違う想い (三成×舞) R18
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翌日
軍議の為、登城していた三成は舞に呼び止められた。
「あのっ、三成君…。昨日の事、なんだけど…っ」
伏し目がちに話す舞は、少し思いつめたような表情をしている
そんな舞の言葉を遮り、三成は言葉をかけた
「昨日…ですか。その件なら軍議の後にこちらへ伺いますので、その時に」
「うん…わかった。待ってるね…」
少しだけホッとした表情を浮かべ見つめてくる舞と視線を合わせず、その場を通り過ぎる
覚悟を決めなければ。
あなたを失う覚悟をーーーー
三成は、軍議が終わると、舞の部屋へ向かった
その足取りは重く、溜息ばかりがもれる
それでも何とか辿り着くと、襖越しに声をかけた
「舞様…。遅くなって申し訳ありません」
「三成君…!来て、くれたんだね」
襖が開いた瞬間、泣きそうな顔の舞と目が合う
(なんで、そんな顔で見るのですか…っ)
貴女が幸せになるならと、身を切る思いで手離す覚悟をしていたというのに
「舞様…っ」
三成は、これまでずっと堪えていた感情を抑えきれず、舞の身体を、強く抱きしめた
「ずっと…私の傍にいて下さると言うのは嘘だったのですか…っ?!」
「違うの…っ!!私の話を聞いて…っ!!彼は私の友達で…っ」
「贈物をする程の友達で、人目を忍んでしか会えないような友達とは…一体どんな友達でしょうか」
「そ、れは…三成君にも話せない…。だけどっ、私がずっと一緒にいたいと思ってるのは三成君だけなのっ」
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