第3章 すれ違う想い (三成×舞) R18
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次の日。
舞は、約束通り昨日の茶屋に来ていた。
あの男も一緒のようだ。
何やら楽しそうに話をしている。
三成は、意を決して舞の席へと歩み寄った
「舞様、こちらはどなたでしょうか?とても親しい間柄のようですが」
にこにこと笑顔を向けながら、舞の顔を見つめる
舞は驚いた顔をした後、少し気まずそうに視線を逸らした
そんな舞の様子を見て、前に座っていた男が急に立ち上がり、手に持っていた包みを舞に手渡した
「舞さん、ごめん。俺、大事な用を思い出した。今日はこれで帰るけど、また何かあったらいつでも言って」
その場を去ろうとする男に、三成は冷たい笑みを浮かべ、声をかける
「まさか…このまま逃げるおつもりですか?それならそれでも構いませんが…また何か、はもう二度と無いという事だけは伝えておきますね」
三成の言葉に、一気に空気が凍りつく。
冷やかな笑顔を崩さない三成に、男は一礼だけしてその場を去っていった
残された二人の間に、気まずい空気が流れる
舞は、暫くの沈黙の後…三成の瞳をじっと見つめ抗議の声をあげた
「っ、三成君!!あんな言い方…酷いよっ」
「酷いのはどちらでしょうか?私に内緒で逢引など…」
「あ、逢引?!ち、違うよっ!!そんなんじゃ…っ」
「私との時間よりも大事な用、なのですよね?逢引でなければ何なのでしょうか?」
「そ、それは…っ」
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