• テキストサイズ

イケメン戦国 短編集 R18

第20章 甘い悪戯 (光秀×舞) R18 BDリクエスト作品


.



一方、舞はと言うと。

城下で馴染みの反物屋に来ていたのだが、ピンとくるものがなく、結局何も買わずに店を出てきていた

(はぁ…。なかなかいい物、見つからないなぁ…)

とぼとぼと俯きながら歩いていると不意に目の前に陰が出来、慌てて顔を上げると、目の前にいた人物はクスリと笑みを浮かべていた

「随分と考え込んでいたようだが…悩みがあるなら話してみろ。案外、答えはすぐに見つかるかもしれないぞ」

「っ、光秀さん…っ?!」

(まさか、光秀さんに出会うなんて…。でも…直接聞くのは何だか気まずいな……)

色んな考えが頭を巡りすぐに答えられずにいると、光秀は舞の手をとり、優しく握りしめた

「行くぞ。俺への贈り物を探すんだろう?」

「っ、なんでそれを……」

知られていた事への羞恥心から顔が一気に熱くなる

全てを見透かされているかの如く…琥珀色の瞳に一瞬で囚われた舞は、高鳴る鼓動を抑えられず、その瞳から視線を逸らす事も叶わずに、ただただジッと光秀を見つめていた

「生憎、情報収集には長けているものでな。俺の誕生日を祝う為なら何でもする覚悟だと。明日は、お前がどんな風に祝ってくれるのか…楽しみにしているぞ、舞」

「っ、えええっ?!私、そんな事一言も…っ」

人から人に伝わる間に、違う話になっている事はよくある事だが、悪意すら感じる内容に舞は困惑していた

(誕生日を祝ってあげたい気持ちは偽りない真実だけど、何でもする覚悟なんて…そんなの……っ)

一人、思い悩みながら歩いていると、光秀がとある店の前で歩みを止めた

「ふっ…こういうのも、悪くないかもしれないな。お前がどんな風に俺を誘惑してくれるのか…興味が湧いた」

光秀は店の前に並べられた小さな小瓶を手に取ると、店主に渡して支払いを済ませ、舞に手渡した

少し桃色がかった液体が小瓶の中でゆらりとゆれる

「っ、これは……」


.
/ 273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp