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イケメン戦国 短編集 R18

第18章 全てを乗り越えて (光秀×舞) R18 リクエスト作品


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それから、慌ただしく毎日は過ぎていき、迎えた5日後。

舞は朝から女中達に囲まれていた

華やかな衣装を幾重も着せられ、普段よりもしっかりと化粧を施されていく

髪を整えてもらいながら、舞は心の中でふぅ…と溜息をついた

(いつの時代も、結婚するって本当に大変な事なんだなぁ…。衣装も、こんなに重たいなんて思わなかった…)

「ほう…馬子にも衣装だな、舞」

「っ、信長様?!」

突然現れた信長に、さっきまで慌ただしく支度をしてくれていた女中達はそっと部屋から出て行き、二人きりの部屋に信長の笑い声が響く

「からかわないで下さいっ。そんな事をわざわざ言いに来たんですか?!」

ぷくっと頬を膨らませて抗議の声を上げると、信長は舞の顎を持ち上げ、じっと瞳を見つめながらゆっくりと口を開いた

「貴様が織田家ゆかりの姫として申し分ないか見に来てやったが…悪くない仕上がりだ。褒美として、貴様に、光秀ではなく天下人の女になるという選択肢を与えてやろう」

「信長様…………?」

本気で言っているのか、冗談なのか、表情からは全く読み取れない

けれど、いつもの冗談だと判断した舞は小さな溜息をもらした後、ふわりと笑顔を覗かせた

「信長様には感謝しています。これからは光秀さんと共に織田軍の一員として信長様を支えられるように頑張りますね」

「光秀と共に…か。この俺の申し出を断るのは貴様ぐらいだろうな」

「ふふっ、そうかもしれませんね。でも私は、何があっても光秀さんの傍にいるって…そう決めたんです」

「ふっ、この俺に惚気とは…いい度胸だな、舞」

「っ、そんなつもりじゃ……っ!!」

「まぁいい。そろそろ広間へ行くぞ。光秀が待っている」

「っ、はい……っ」

返事をして勢いよく立ち上がってはみたものの、着慣れない衣装は想像以上に歩きにくく、ぎこちなくゆっくりと歩いていると、不意に立ち止まった信長が舞の体をフワッと抱き抱えた

「っ、信長様?!大丈夫ですっ、歩けます…!!」

まさかのお姫様抱っこに慌てて身を捩るが、しっかりと固定された逞しい腕に、より一層力強く支えられる

(また、光秀さんに怒られちゃうかも……)

そう思いながらも、舞は仕方なく信長の腕に身を委ねた



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