第3章 すれ違う想い (三成×舞) R18
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急いで城下まで来たものの。
反物屋、小間物屋、舞の行きそうな場所を探して見ても、なかなか見つける事が出来ずに三成は深い溜息を漏らしていた
「一体、どこに行かれたのでしょうか…」
「ん?三成か?誰を探している」
「っ、光秀様!!舞様を見かけませんでしたか?!」
今日、城下の見回りを任されている光秀なら舞の行方を知っているかもしれないと、藁をもすがる気持ちで問いかける
そんな三成の心の内を知ってか知らずか、光秀は少し思案した後、くすりと笑みを零した
「舞…?あぁ、舞なら少し前に見かけたが…今はやめといた方がいいと思うぞ」
「どういう、意味…でしょうか?」
「そのままの意味だが。せっかくの逢瀬を、邪魔したら悪いだろう…?」
にやりと意地悪な笑みを浮かべながら、三成の顔を覗き込む光秀
「光秀様…っ!光秀様でも、そのような冗談は流石に許せません」
「冗談、か。ならばいいのだがな。嘘だと思うなら行ってみるがいい。舞は、この先の茶屋にいるぞ」
光秀はそれだけ告げると、再び城下の見回りの任務に戻って行った
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