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イケメン戦国 短編集 R18

第18章 全てを乗り越えて (光秀×舞) R18 リクエスト作品


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「「「・・・・・・・」」」

光秀がここまであからさまに感情を表に出すのは初めてで、織田軍の武将たちも目を見張っていた

迸る殺気に、広間が一気に静まり返る

さっきまで悪態をついていた大名も、カタカタと身体を震わせ、真っ青な顔をしていた

「貴様、この俺を謀ったか。覚悟は出来ているだろうな?」

信長の声が静まり返った広間に重く響くと、大名はビクリと肩を震わせる

「そ、それは何かの間違いです!私はそんな…っ、ヒィッ!!」

必死に言い逃れをしようとする大名は、光秀にスッと刀を向けられ、悲鳴じみた声をあげながら後ずさった

「っ、光秀!いくらなんでも、やり過ぎだ!信長様、この男の処遇はこの秀吉にお任せ下さい!」

「……いいだろう。貴様に一任する」

「はっ!三成、そいつを牢へ入れておけ」

三成は秀吉の言葉に静かに頷くと、傍に控えていた家臣に素早く指示を出し、大名はすぐに連れ出されて行った

再び静寂が広間を包み込む

光秀は抜いた刀をゆっくりと鞘に収めると、その場に腰を下ろした

「あの男が隠し持っていた武器は全て押収し、後程この安土に運び込む手筈になっております」

「ほう、この短期間でそこまでやるとはな」

信長の言葉に、政宗は突然笑い声をあげた

「くくくっ、ここまで本気の光秀は初めてみた。お前だけは絶対に敵に回したくないな」

「「ええ…同感です(ね)」」

家康と三成の言葉が重なり、あからさまに嫌な顔をする家康と、嬉しそうに笑顔を覗かせる三成があまりに対照的で、眉間に皺を寄せたまま黙り込んでいた秀吉も、フッと笑みを浮かべていた

信長は、そんな家臣達の姿を眺めながらニヤリと口角をつり上げると、光秀に向かって声をかけた

「光秀、貴様の望みは何だ」

「それは、先日申し上げた通りです。お館様」

「ふっ…どうあっても、この俺から奪うつもりか、光秀」

「いいえ。私にお譲り頂きたいと、先日も申し上げたと承知しております」

光秀の譲らない姿に溜息をつくと、信長は険しい表情で光秀を見つめ返す

光秀もまた、真っ直ぐに信長を見つめたまま視線を逸らさず、広間は再び静けさに包まれた



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