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イケメン戦国 短編集 R18

第18章 全てを乗り越えて (光秀×舞) R18 リクエスト作品


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安土城へ戻るなり、光秀はすぐに自室に籠り、残りの報告書を纏めながら、明日へ向けての算段を整え始めた

(今回の件がなければ、俺も気付かなかったかもしれんが…舞を巻き込んだのが運の尽きだ。そういう意味で言えば、舞は確かに…織田軍にとって幸運を運ぶ女なのかもしれんな)

信長の言葉を思い出し、ハァ…と溜息をつく

(それにしても…信長様の事だ。簡単に気に入りの女を手放すとは思えない。さて、どうしたものか…)

もう一度深い溜息をもらした後、視線を落とし、再び筆を走らせ始めたのだった






翌日。

軍議には予定通り、全員が揃って座っていた

そこへ、先日怒りを露わにしていた大名が現れ、不機嫌さを隠さない顔で席へ座る

だが、末席に座っている家康を見るなり、更に顔を歪ませた

「謹慎中の筈の家康殿が、何故ここに?」

「それに関しては、私の方から話をさせて頂きましょう。先ずは、家康。あの宴の夜、姫に暴言を吐き、姫を傷つけた事に関して、何か申し開きがあるか?」

光秀が問うと、家康は静かに口を開く

「いえ…ありません」

「そうか。だが家康、近くにいた家臣の報告では、先に暴言を吐いたのは姫の方だと聞いているが?」

光秀の問いかけに、突然大名が声を荒げた

「なんと!?明智殿、黙って聞いていれば随分な言いようですな!」

「いえ、あくまで事実関係の確認です。それからもう一つ、確認したい事があるのですが、よろしいですか?」

「何だ?!これ以上の侮辱は許さんぞ?!」

怒りを露わにした大名に向かい、冷たい眼差しを向けた光秀は、一際低い声で言い放った

「お前の悪事は、全てこちらに露呈している。大量に武器を買い込み、秘密裏に上杉へ横流しする足掛かりとして、家康の治める駿府を狙っていたようだが、何か申し開きがあるなら言ってみろ」

「なっ………!」

「うまく騙せていたつもりだろうが、この俺を本気にさせた事がお前の運の尽きだ。潔く認めたらどうだ」



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