第13章 激情に囚われて(謙信×舞) R18
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一方、引きずられながら奥の部屋へと連れて来られた舞は、光秀の顔をじっと見つめていた
「さて、愛らしい姫君をどうしてやろうか…」
にやりと笑いながら、舞の口を塞ぐ布を取りさる
漸く息苦しさから解放された舞は、フゥ…と深呼吸をした
呼吸を整えてから、静かに口を開く
「光秀さん、どうしてここに…?」
「椎名が、お前の名前を利用して接触を図ってきた。最初はハッタリかと思って相手にしていなかったんだが、まさか本当に捕らわれていたとはな」
ククッと笑みを浮かべ、舞の瞳を見つめると、舞は申し訳なさそうに俯いた
「突然後ろから拘束されて、無理やり連れ去られたんです。早く帰らないと、謙信様が無茶しそうで心配です…」
少しずつ縄を解いてくれる光秀にそう呟くと、光秀は溜息をついた
「それは無理だろうな。ここは春日山から少し離れた場所で、織田軍の統治下にある。逃げ出すのは不可能だ」
「え……っ」
「所在が知れて上杉軍が攻めてきたとしたら、ここが織田軍の統治下にある以上、信長様も見過ごす事は出来ないだろう。戦になるのは避けられないだろうな」
「戦………」
自分が捕まってしまったが為に、戦になるかもしれない状況になっていると知り、舞は息を呑む
(どうしたらいいの…?!謙信様…っ)
「まずは…椎名殿に疑われないようにするのが先決だな」
光秀は、焦りの色を浮かべる舞の肩を押し床に組み敷くと、首筋に唇を寄せた
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