第12章 貴方という存在 (信長×舞) R18 アンケ2位祝SS
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「勝手ではない。貴様が先に傍にいたいと言ったのだろう?なのに、何故逃げる」
「信長様にとってこういうのは普通かもしれませんけど、私は違います…!恋人同士でもないのにこんな事…っ」
溢れる涙で視界がぼやける
信長は抱きしめていた腕を離すと、舞を横抱きに抱えあげた
「っ、信長様…!降ろして下さい…っ」
舞が慌てて身を捩るが、力強い腕はビクともせず、あっけなく閨まで運ばれ褥に横たえられる
一方的な行為に怒りを滲ませ信長を見あげると、その瞳は熱を宿し舞を見つめていた
「今から貴様にわからせてやる。俺がどれだけ貴様を愛しているかを」
「っ、信長さ……っんんん!」
性急に重ねられた唇は呼吸までをも激しく奪いとり、息が出来ずに開いた隙間から、舌が入り込み暴れ回る
普段の落ち着いた雰囲気がまるで嘘のような激しい口付けに、舞は戸惑いを隠せずにいた
(私を愛している…?信長様が…?)
まだ信じられずにいる舞を余所に、信長の手は帯にかけられ、一気に奪い去っていく
支えをなくした着物は肌蹴て舞の白い肌が晒されると、重ねられた唇は、その胸元へと降りていった
「っ、待って下さい…っ、こんな…っ」
慌てて襟の合わせを手繰り寄せ、胸元を隠す
信長は舞を見下ろすと、涙で濡れた頬に口付けを落とした
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