第9章 祈りと願いと 後編 (光秀×舞) R18
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その頃、坂本城の一室で舞は不安な時間を過ごしていた
「みんな、無事かな…」
信長に無理を言って連れて来てもらったが、1人で待つのはやはり心細かった
織田家ゆかりの姫だと紹介されたからか、坂本城の人達は凄く気を使って接してくれている
だが、気兼ねなく話せる人がいない中で待つのは、こんなにも辛いものなのだと改めて実感していた
「光秀さん……っ」
寂しさから愛しい人の名前を呼んだ、その時だった
「舞!どこだ、舞…っ」
ずっと聞きたかった愛しい人の声に、涙が溢れ出す
舞は戸を開け廊下に出ると、向こうから走ってくる光秀を見つけ、その胸に勢いよく飛び込んだ
「舞…いい子にしていろと言っただろう?」
「ごめ…なさ…っ、でも、待ってるばかりじゃ辛くて…っ」
優しく髪を撫でながら舞の顔を覗き込むと、舞の顔は涙で濡れ、ぐしゃぐしゃだった
「くくっ、酷い顔だな。まずは慰めてやるとしよう」
光秀は舞を抱き上げると、光秀の部屋へと向かった
その間に家臣の人達と何人かすれ違い、好奇の目を向けられ、恥ずかしさが込み上げる
思わず、光秀は胸へ顔を埋めた
「どうした、照れてるのか?今更だろう」
「っ、恥ずかしいものは恥ずかしいんです…っ!!」
顔を真っ赤にしながら頬を膨らませる舞に愛しさが募る
漸く部屋へ辿り着くと、舞を褥に組み敷いた
髪が乱れ、舞の首筋が露わになると光秀が安土を発つ前につけた跡がまだ残っていて、ここを信長に触れられたのだと思うと怒りが込み上げる
感情を抑えきれなくなった光秀は舞の両手を褥に縫い止め、首筋へ舌を這わせると強く吸い上げ所有の証を刻んだ
「っ、光秀さ…っ…」
「舞、俺だけを見ろ…」
荒々しく帯を解きはだけた胸元へ唇を寄せると、既に尖った頂の周りを舌先で舐め、突起を唇で吸う
「あっ…や…っ…ああ…っ」
敏感になっている所を何度も刺激され、舞は身体をビクンと震わせた
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